働く人も利用者様も笑顔で一日過ごせる施設を目指してーー。
敷地が不整形の傾斜地であること、戸建住宅に隣接した景観地域であること、多くの居室に採光が必要であることから低層で枝分かれする多くの面を持つ建物とした。敷地に5mの高低差があったことから、最下階のスタッフスペースによって利用者の空間が支えられている意匠とした。
地域に長く住んだお年寄りの住居は特別なものではなく溶け込んだものである必要がある。周囲に木々が残っていたため、緑の背景になるように外壁をこげ茶色とし、棟間にも植栽をした。また、周囲の風景と呼応できるリズミカルな窓が望ましいと考え、戸建て住宅に接するところは引き違い窓、針葉樹の立木に接することろは細長い窓、落葉広葉樹と接するところはその枝ぶりと同じような大小の空隙のある窓としている。北面の窓を大きく、南面のマドは細長くしている。結果いろいろな窓が集まって寄り添って暮らす表情となった。
オーナーの声
特別養護老人ホーム みさやま 施設長 松澤 幹夫様
「光と風が差し込む気持ちの良い建物」をコンセプトにでき上がった
、特別養護老人ホームみさやま(以下「みさやま」)は、老人ホームらしからぬ、ホテルのようなイメージの建物になりました。玄関横にあるホールは、施設を訪れた方がびっくりするような、素敵な仕上がりとなっております。反面入居者の皆様が生活する空間は、家庭的な落ち着いた雰囲気で、入居者、ご家族の皆様にも喜ばれております。
城取建築設計事務所には、当法人でも、今までいくつも施設をお願いしてきた経過もあり、安心してお任せできる設計事務所であります。みさやまに関しては、実設計から監理までお願いしましたが、震災後の建設であったこと、東京の設計事務所と共同で行われたこと等、無地竣工を迎えられたことに心より感謝申し上げます。
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建築概要
【敷地面積】 1,463.03m² 【建築面積】 312.61m² 【延床面積】 498.66m² 【建ぺい率】 21.37%(許容60%) 【容積率】 34.09%(許容200%) 【構造規模】 鉄骨造 地上2階建て
【寸法】 最高高さ/8.70m 軒高/8.41m 【天井の高さ】 1F:3.75m/2F:2.70m 【道路幅員】 15.45m 【駐車台数】 32台 【地域地区】 都市計画区域外・区域区分非設定区域 施設概要
【電気設備】 受電方式/低圧受電方式 【空調設備】 空調方式/個別空調方式 熱源/電気式空冷ヒートポンプAC 【衛生設備】 給水/直結給水方式 排水/重力排水方式 【防災設備】 排煙/自然排煙方式