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時代が移り変わっても、伊那地域のランドマークとして変わらず地域の皆様に愛されるよう、おいしいお肉と上質なおもてなしを提供したい

株式会社ほうせん

黒木 琴淑

伊那北駅から徒歩5分、ひときわ明るく、目をひく2階建ての建物があります。

伊那市の入舟に着く宝船(たからぶね)という意味から、「ほうせん(宝船)」と名付けられた焼肉店は、13年前に現在の山寺に場所を移し、新しい店舗に生まれ変わりました。

時代が移り変わっても、伊那地域のランドマークとして変わらず地域の皆様に愛されるよう、おいしいお肉と上質なおもてなしを提供したい。そんな想いから、「ほうせん」は再スタートを切ることになったのです。

改装を計画されたのはどのようなきっかけでしたか?

昔は焼肉店というと煙がもくもく、テーブルも壁もギトギトしている、企業や団体の宴会などで利用するようなイメージがあったかと思います。ところが時代の変化により宴会なども減り、焼肉店を利用されるお客様や利用シーンも変わってきました。先代経営者である両親も歳を重ねていたこともあり、一度はお店を辞めようかという話も出ていました。

ですが、うちが辞めたらこの地域でおいしいお肉を食べられなくなってしまう、誰よりもそう感じていたのは私でした。お店を続けるなら、より多くのお客様にもっと気軽に利用してもらいたい。今の時代に合った、この伊那の街並みに合った、新しいお店を作ろうと思いました。

城取建築設計事務所を選んだ理由はなんですか?

改装前の店舗の頃からお世話になっていたので、先代としては他は考えられないという感じでした。こちらの希望をまずしっかり聞いてくれて、可能な限り形にしてくれるという絶対的な信頼があったと思います。

先代は改装にあたり、焼肉店として有名な「叙々苑」をイメージしていました。設計担当の方と一緒に叙々苑に視察に行ったりもしました。こだわりの強い人だったので、毎回打ち合わせは2時間以上。担当の方は大変だったと思いますが、根気よく話を聞いてくれました。

実際に改装してみていかがですか?

全席個室の造りでありながら、シーンによっては仕切りを外し、10人20人が座れるフレキシブルなレイアウトが可能になり、お客様のさまざまな要望に応えられるようになりました。固定の仕切り壁も、圧迫感がないよう穴あきブロックを使ったり、細かなところも工夫されています。

店内も以前より明るくなり、ご家族連れや女子会、お年寄りの方の集まりやランチ利用などが増えました。焼肉にこだわらず、ビビンバだけでも気軽に食べに来れるようなお店になればと思っていたんです。

夜は下ろしたスクリーンの下からライトアップされた植栽がのぞき、昼とは違った落ち着いた雰囲気になります。ロースターも煙が出にくいものにしたのでニオイの心配が少なく、晴れの日などのフォーマルな装いでも安心してご利用いただけるようにしました。

また、この改装に伴い、スタッフの制服やロゴも一新。上質なサービスを提供しているというスタッフ側の意識の変化もあり、来てくださるお客様に「雰囲気が良くなったね」とお褒めいただいております。

幸いコロナ禍でも変わらずご利用いただけたのは、全席個室と、焼肉店ならではの排煙換気設備のおかげです。改装をして本当によかったです。

設計にあたり、こだわったところはありますか?

一番は厨房です。先代がきれい好きでいつも掃除をしていたので、日々の手入れのしやすさは特にこだわりました。お店が清潔であることは、飲食店としての信頼に繋がります。

照明も、席全体を照らすのではなく、主役の焼肉にスポットライトが当たるように設計されています。こうすることで、まわりの視線を気にすることなく料理を楽しめるようにしていただきました。また、男性が女性をエスコートする、そんな日にも利用いただけることを目指しました。

あと、お店を入ってすぐのところに立派な一本柱があります。いちいの木で、前のお店から持ってきてもらったものです。いちいは、学業や商売などの「一位」を祈願したり、樹齢が長いことから長寿を象徴する神聖な木などと言われています。ご来店の際には、この立派な大黒柱もぜひご覧ください。

これから建築予定の方にアドバイスをお願いします。

城取設計さんは、本当によくお話を聞いてくれます。時にはこちらの希望に頭を悩ませたこともあったと思いますが、こちらの希望が難しい場合でも、理由を説明した上で代わりになる提案をくれるので、納得して話を進められる。だから、建てた後の後悔は、私はありません。

どんな些細なことでもちゃんと受け止めてくれるので、迷わず相談してみてください。なんて話をしたら難しい注文が来てしまうかもしれないけど、後から変えるのが大変な部分かと思うので、後悔のないようにして欲しいと思います。

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