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創業者メッセージ

近代建築 1993年8月号 ~創立30周年特集より~

中央アルプスと南アルプスに囲まれ、その中央を天竜川がとうとうと流れる、「山紫水明の地」長野県伊那市に建築設計事務所を開設して以来、30年という永い月日が流れました。

今振り返ってみますと高度成長期の真っ只中に産声をあげた当建築設計事務所が、オイルショック、円高不況等の厳しい荒波を乗り越え、今日の発展を成し遂げる事ができましたのも、偏に絶え間ざるご指導、ご協力いただいた多くの皆様のおかげと深く感謝申し上げる次第です。

私たちの創作分野は、教育施設、医療施設、福祉厚生施設、研究施設、オフィス、工場等多岐にわたっております。多くのクライアントの皆様と話しをさせていただくなか、それぞれの専門的な知識や情報を吸収し、私たちなりに調査研究をし、これに対応する知識・技術を育て、城取建築設計事務所独自のノウハウを蓄積してまいりました。近年、限りない情報化の進展に伴い機能性の高い建築物が求められるなか、いよいよその力を発揮できる時であると感じています。

また、営業範囲は地元長野県内にとどまらず、近隣各県に拡がってまいりました。それぞれの地域の特性を生かし、自然や景観と調和を考え、「建築物を通じて、地域のよりよい文化を創造していく」という建築設計事務所の社会的使命をしっかりと認識した上で人間の「希望と理想」を表現していきたいと考えています。

都市も自然も絶え間なく流れ、変化を重ねているという事実のなかで、「周囲の環境を尊重し、心豊かな建築をどう具象するか」をテーマに、常に最先端の技術を保持し、多様化するニーズにお応え出来るよう、これを機会にスタッフ一同気持ちを新たにし、精進・邁進する覚悟であります。

創立30周年をむかえ、このご挨拶を綴っていると、公私ともにご指導を賜った数多くの方々のお顔が走馬灯のように浮かび、そしてご教授いただいた言葉が次から次へと思い出されます。

そんな方々を想う時、私自身が人生の教訓として好んで使います、室町時代に能楽を完成させたといわれている世阿弥元清が、その弟子達に常に戒め送った言葉「初心忘れるべからず」を改めて肝に銘じ、新たな一歩を踏み出して行く所存でありますので、今後一層のご厚情を切にお願い申し上げる次第であります。

城取義直

創業者プロフィール

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城取義直 経暦

昭和6年4月26日長野県生まれ
昭和29年武蔵工業大学建築学科卒業
蔵田周忠建築研究所に入所
昭和30年長野県庁に勤務
昭和38年城取一級建築士事務所 創設
昭和46年株式会社城取建築設計事務所
代表取締役社長に就任
平成17年8月31日 伊那中央病院で死去。享年74才。
(社)新日本建築家協会 関東甲信越支部 長野県クラブ副代表

城取建築設計事務所の歴史

当時は構造計画をもって施工する会社が少なかったこともあり、全国規模での設計建築に取り組んでいました。当時としては斬新な構造設計などを買われ、主として官庁関係の仕事に着手しました。先代が手がけた設計建築は、業種を問わず多くの実績を残しています。

先代は常に情報の収集に尽力を費やし、技術革新という信念を貫いた方です。技術向上のためには職人にも惜しみなく学ばせ、また自らの技術を伝授し、先代が先駆者となり会社を技術革新へと導いていきました。こういった、「職人を大事にする」という姿勢が、今日の城取設計の基盤を作ったともいえます。これからも、今までの会社スタイルを崩すことなく、経験と実績をもって、技術革新の向上を目指していきたいと思います。

技術革新への取り組み

現在、インターネットや各種メディアの情報提供に伴い、設備機器や住宅スタイルなどかつて携わるものしか分からない幅広い分野まで、お客様自ら学習し豊富な知識をもっています。

このような時代背景から、私たちも常に技術改革を念頭におき、斬新さや時代の流れを読み取り、現代のニーズに合わせた設計を目指して思います。創業から今日まで、お客様の生活スタイルを見続け、実績を積みあげてきた会社だからこそ、5年先、10年先を見据えた設計に取り組むことができると確信しております。

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